【曲紹介】Poison / Talk Dirty To Me

ポイズン / トーク・ダーティートゥ・ミー (1986)

1983年にペンシルバニア州で結成されたグラムメタルバンド
1986年に発表されたデビューアルバム[Look What the Cat Dragged In]の6曲目に収録されています。

派手なルックスとシンプルで親しみやすい楽曲で世界中で成功を収めたバンドです。
地元で人気を集めたローカルバンドのParisは全米での成功を求めて拠点をロサンゼルスへと移し、バンド名をPoisonと改めます。
ハリウッドにあるナイトクラブTroubadourで定期的に演奏を行う権利を得たバンドは、飛ぶ鳥を落とす勢いでファンを獲得。
結成メンバーのMatt Smithが地元に戻るために脱退するトラブルに見舞われますが、オーディションによってC.C. DeVilleが最終選考に残ったHollywood Rose(後の[Guns’n’Roses])のSlashを蹴落として加入します。
活動が順調にも関わらずメジャー契約が思ったように進まないバンドは、当時はインディーズレーベルだったEnigma Recordsと契約。
メンバーがレコーディング資金の一部を自腹で賄ったデビューアルバムは、なんと全米チャートで3位となる大ヒット作となりました。
その中から、バンド最大のヒットシングルで代表曲となったナンバーがこちらです。

この曲の魅力は、あまりにも単純明快で能天気なギターリフに尽きます。
ギターを始めたばかりの中学生が思いつきで作ったかのようなギターリフを恥ずかしげもなく弾いてしまうセンス。
逆に堂々としていて痛快です。
老若男女、ロックンロールに馴染みのある人物ならば誰でも理解できるわかり易さがヒットに繋がりました。

また、全体に漂う素人っぽさも親しみ易さを演出する重要な要素です。
設立されたばかりの弱小インディーズレーベルから、レコーディングのノウハウも殆どわからない状態で自主制作に近い形式で録音された作品なので当然と言えば当然です。
ですが、曲のわかり易さと発展途上の演奏力と相まってキッズ達に「これなら自分たちでもできそうだ」と圧倒的な支持を得ることに成功しています。
[Motley Crue]や[Ratt]のような圧倒的なカリスマ性は持ち合わせていませんでしたが、そこがプラスに働いたのだと思います。

C.C. DeVilleがPoisonのオーディションを受けた際に人間性の面で合わないと感じてで加入を断ろうとするも、彼が持っていたこの曲ならばヒットすると考えて加入させたことは正しい判断でした。
グラムメタルの歴史に混然と輝く名曲です。

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