マノウォー / メタル・デイズ (1982)
1980年にニューヨーク州で結成されたヘヴィメタルバンド。
1982年に発表されたデビューアルバム[Battle Hymns]の2曲目に収録されています。
Death to False Metalの合言葉で、真のヘヴィメタルを表現せんと活動しているベテランバンドです。
[Black Sabbath]のパイロ技師として働いていたJoey DeMaio(Ba)が、当時オープニングアクトを務めていた[Shakin’ Street]のRoss the Boss(Gt)と意気投合。
幼馴染のEric Adams(Vo)とCarl Canedy(Dr)を誘って結成されました。
精力的なライブ活動を行いながらデモテープを録音してレーベルへの売り込みを行います。
途中でCarl Canedyが[The Rods]の活動に専念するためにDonnie Hamzikと交代するメンバーチェンジがありましたが、1981年にはメジャー流通のあるLiberty Recordsと契約を結びます。
こうしてリリースされたデビューアルバムは、キャッチーなメロディとテクニカルな演奏の詰まったインパクトのある名盤となりました。
その中から、ヘヴィメタルへの愛に溢れたミドルナンバーがこちらです。
70年代のアメリカンハードロックの流れを組む骨太なアンサンブルは、バンドの掲げているヘヴィメタルの力強さを見事に表現しています。
うねるようなフィールのリフや手数の多いカラフルなDonnie Hamzikのドラムプレイはどことなく[Montrose]のBad Motor Scooterにも似た雰囲気を醸し出しています。
当時はニューヨークのヘヴィメタルのムーブメントが、始まったばかり。
多くのバンドは70年代のハードロックの流れを汲んだ時代でした。
そんな中で他のバンド達とは一線を画していたのがEric Adamsの暑苦しさと爽快感を併せ持った凄まじいヴォーカルワークです
常にエンジン全開で熱唱し、隙あらば鼓膜を破壊するようなシャウトを連発するスタイルは数多くのメタルシンガーへ影響を与えました。
また、ヘヴィメタルへの愛をこれほど前面に押し出した内容も過去にはありませんでした。
まさしく、アメリカンメタルのパイオニアと言っても過言ではありません。
Heavy Metalという単語をサビでオーディエンスと共に大合唱する高揚感は、いつの時代も愛され定番のパフォーマンスです。
後にドラマチックなエピックメタル路線でヨーロッパで大ブレイクを果たしますが、まだその方向性を模索している最中であることが感じられます。
初期の彼らを体現するには最適な名曲です。
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