【曲紹介】Asia / The Heat Goes on

エイジア / ザ・ヒート・ゴーズ・オン (1983)

1981年に結成されたイングランドのロックバンド。
1983年に発表された2枚目のアルバム[Alpha]の5曲目に収録されています。

Yes、King Crimson、Emerson, Lake & Palmer、The Buggles等、プログレッシヴロック界隈では知らない人はいないであろう超ビッグネームに在籍していたメンバーが集結して作られたスーパーバンドです。

全員が卓越したテクニックを持ち合わせていながら、それをひけらかすこと無くシンプルなポップミュージックを演奏する斬新なスタイルが世界中で大ヒットしました、

全世界で1500万枚の凄まじい売上を記録したデビューアルバムに続くセカンドアルバムは、商業的には前作の足元にも及ばずに残念な結果となってしまいましたが、収録されている楽曲は相変わらず高品質です、
その中でも、バンド史上トップクラスにドラマチックで哀愁たっぷりのアップテンポナンバーがこちら!

イントロで流れる木枯らしのようなシンセのサウンドで奏でられるアルペジオフレーズは、90年代以降に登場したメロディアスハードロックバンド達が手垢がつくほど模倣とした元祖ともなっている名演です。
これを聴いただけで、その手の音楽ファン達は身を乗り出すでしょう。

全体的にシンセが主体となっており、ギターは音量もかなり抑えられて控えめな印象を受けるのですが、時折飛び出す胸を掻き毟る非常に情熱的なメロディは聞き逃せません。

歌の隙間になっている部分でのカウンターメロディを渋く弾くセンスは「演歌」にも似たワビサビを感じさせてくれます。
デビューアルバムが日本でもかなりのヒットを記録したので、日本人の好みに合わせて作ってくれた曲なのではないかと勘ぐってしまいます。

ですが、この曲最大の聞きどころは、間違いなくラストを締めくくるキーボードソロでしょう。
1分25秒間を、これでもかと弾き倒しています。
目と瞑ればそこには顔を歪め、頭を激しく振り回しながら鍵盤上で指を躍らせるGeoff Downesの姿が浮かんできます。

ポップな音楽性とはいえ、決して軟派にならず硬派な職人バンドとしての一面が見られます。
時代が生んだプログレッシヴハードロックを代表する名曲です!

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