【曲紹介】Scorpions / Virgin Killer

スコーピオンズ / ヴァージン・キラー (1976)

1965年にドイツで結成されたハードロックバンド。
1976年に発表された4枚目のアルバム[Virgin Killer]の5曲目に収録されています。

サイケデリックロックバンドとしてデビューしまたが、中心人物の一人であるMichael SchenkerUFOに移籍し、後任にUli Jon Rothが加入したことによりメロディアスなハードロックに路線を変更。
それに伴いドイツ国外からも徐々に注目を浴びる存在へと成長を遂げました。
そんな中で発表されたバンドが大きく飛躍するきっかけとなり、現在は闇に葬られているオリジナルジャケットは、児童ポルノを掲載して世界中で問題にもなった代表作から、特にアグレッシヴで印象的なナンバーがこちらです。

Uli Jon Rothの奏でるアンダーグラウンドな雰囲気で満ち溢れた攻撃的なギターリフが強烈であり、ヒットチャートにあがるような楽曲では到底表現し得ないドロドロとした薄気味悪さを感じます。
例えるとしたら、物陰から獲物をギラつく目でじっと見つめるハンターのような殺気が音から漲っています。

短音で奏でられるリフの中には、隠し味として絶妙なビブラートが多数含まれており、個性的でテクニカルなフレーズの多いUli Jon Rothのプレイの中でも特に抜群のインパクトがあります。
アクロバティック且つメロディアスなギターソロも時代を超えた名演であり、AlcatrazzのJet To JetでもYngwie Malmsteenがフレーズをそのまま2倍速で引用しています。
ギターソロのバッキングのフレーズもギターリフをシンプルに崩したものとなっており、ドラムも含めた全パートがユニゾンしながら一丸となって押し寄せてくるアレンジには圧倒されます。

個性的なのはギターばかりではありません。
柔らかいハイトーンボイスが売りのKlaus Meineも、この曲では理性をどこかに落としてきたかのような狂気に満ちたシャウトを連発しています。
喉が壊れてしまうのではないかと心配になってしまうほど凄まじいパフォーマンスは、この時期にしか聴けない貴重なテイクです。
ライブで披露される機会がほとんど無いことからも、相当な無理をしていたのでしょう。

後に世界を制覇し、ドイツのロックを代表するビッグなバンドに成長する彼らですが、この頃はまだアンダーグラウンドだったドイツのロックシーンに染まった独特の暗さがありました。
本作をもってUli Jon Rothは脱退してしまいますが、彼の残したとどめの一撃に相応しい名曲です。

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