【曲紹介】Wrathchild / Stakk Attakk

ラスチャイルド / スタック・アタック (1984)

1980年にイングランドで結成されたグラムメタルバンド。
1984年に発表されたデビューアルバム[Stakk Attakk]の1曲目に収録されています。

ロンドンを中心に、派手なメイクと衣装に身を包んで人気を博しました。
紙吹雪やパイロを使用したエンターテイメント性溢れるライブが話題となり、1983年にBullet Recordsと契約を結んでEPをリリースします。
1984年には[Magnum]のツアーギタリストでも活動をしていたRobin Georgeをプロデューサーに迎え、アルバムのレコーディングに臨みました。
こうして完成してたデビューアルバムから、トップを飾るタイトルトラックがこちらです。

一聴して驚くのが、隣の部屋で演奏しているようなギターサウンド。
これは、Robin Georgeが当時の最新技術だったギターシンセを使って出しています。
また、ドラムとベースも彼のプログラミングによるもので、メンバーがレコーディングしたのは歌のみです。

しかし、楽曲はよく出来ています。
ロンドンのやんちゃ坊主をイメージしたスピードナンバーで、コミカルな雰囲気があります。
歌の合間に入る 『Uh!!』や『Ahh!!』等の合いの手には親しみやすさ抜群。
これは、Rocky Shadesのパンクに影響を受けたぶっきらぼうな歌い方も影響しているようです。

最初は疑問に思った音質も、バンドのイメージを考えれば次第に気にならなくなりました。
ペタペタしたリズムマシンの音で鳴らされるツインバスの連打や、ポコポコと迫力の無いシンセベースの音は、コミックバンドを聴いているような微笑ましさを感じます。

それよりも、楽曲の持つ魅力的な部分に耳が行きます。
一度聴けばすぐに覚えられるシンプルな曲構成は、ステージでの演奏とは相性抜群。
演奏技術もあまり必要ないので、キッズ達が楽器を手にするきっかけにもなります。

本作発表後、ロンドンのライブハウスを中心に大変な人気となり、チケットは連日ソールドアウトとなります。
レーベルとのトラブルによってしばらくは作品のリリースから遠ざかりますが、仮にコンスタントにリリースを続けていたら自国以外でも話題になったのではないでしょうか。
録音環境はさておき、バンドのイメージと楽曲の解りやすさを上手くリンクさせた名曲です。

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