スレイヤー / サウス・オブ・ヘヴン(1988)
1981年にアメリカのカリフォルニアで結成されたスラッシュメタルバンド。
1988年に発表された4枚目のアルバム[South Of Heaven]の1曲目に収録されています。
前作のReign in Bloodは極限までにスピードにこだわった作風でした。
それに対し、こちらはミドルテンポの楽曲が多い邪悪さを増幅した作風となっています。
そのアルバムトップを飾るタイトルトラックがこちら!
聴くだけで理由もなく不安にかられるイントロから素晴らしいです!
これからどんな悪いことが起こるのだろうとハラハラさせられる50秒間
呻くようなTom Arayaの歌が入ってきた後は、とにかくスローで引きずるようなドラムのビートが続きます。
前作では怒りに任せて喚き散らすだけだったヴォーカルは、恨みや呪いの言葉にも似た新しい表現方法を身につけています。
緩急の付け方が、実に心地が良い!
落とすところは落とし、盛り上げるところはしっかりと盛り上げてくれます。
スローなパートだけでなく、展開によってはしっかりとスピードアップもするのですが2ビートの爆走は一切なし。
激しいツーバスの連打もありますが、あくまでもミドルテンポにこだわっています。
これが、速い曲よりもパワフルで激しく聞こえてしまうのですから、ここがSlayerの凄いところです。
定番となったJeff Hannemanのギターソロだけは相変わらずです。
曲が速くても遅くてもアーミングを多用したお決まりのソロがここでも聞けます。
このギターソロにテンポは関係ありません。
今回も遠慮なく大暴れしてくれまます。
そして、ギターソロから一気に曲がエンディングを迎え、長い長いフィードバック音が途切れれる間も無く爆走ナンバーのSilent Screamへと雪崩れ込むのです。
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