エーシー・ディーシー / タッチ・トゥー・マッチ (1979)
1973年にオーストラリアで結成されたハードロックバンド。
1979年に発表された6枚目のアルバム[Highway To Hell]の4曲目に収録されています。
AC/DCにとって、初のアメリカ進出であり世界的な成功を収めた大ヒット作です。
そして、Bon Scott生前最後の作品。
これまでの泥臭くて熱いハードブギーなサウンドと比べ、贅肉を削ぎ落としたスタイリッシュな骨太ハードロックに仕上がっています。
そして、歌がメロディアス!
酔っ払いが喚き散らしているような破天荒さが売りだったBon Scottが、メロディアスに歌えるシンガーだとアピールしているようです。
キャリアの初期にはポップシンガーをしていた経験が活きています。
ギターのサウンドも、非常にハードロック色が濃くなって3位ます。
パワーコードの1発で「どーーーん!」と響かせる音作りは当時のアメリカのトレンド最先端です。
落ち着いたイントロから徐々に盛り上がり、サビで爆発するスタイルは後に80年代のヒットソングでのお決まりパターンとなります。
ここは、プロデューサーであるRobert John “Mutt” Langeの手腕です。
後に[Foreigner]、[Def Leppard]、[The Cars]、[Bryan Adams]等を手がけるヒットヒットメーカーです。
80年代アリーナロックの雛形を作った人です。
その影響なのか、ギターソロを非常にエモーショナルに弾くAngus Youngの意外な一面が見れたりもします。
大きなアリーナで、花道に躍り出て弾きまくる姿が目の前に現れます。
NWOBHMのブームに出てきたバンドたちはAC/DCの影響を多大に受けたバンドが星の数ほどいますが、それも納得です。
後にロックのスタンダードとして君臨する超名曲が眩し過ぎて埋もれがちですが、単体でもちゃんと聴ける良曲です。
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