こちら!ガンズ・アンド・ローゼス / ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル (1987)
1985年に結成されたアメリカのロックバンド
1987年に発表されたデビューアルバム[Appetite for Destruction]の1曲目に収録されています。
世界累計3000万枚近くをを売り上げたモンスターアルバムのトップを飾るナンバー。
発売当初はほとんど注目されませんでしたが、この曲のMusic VIdeoが話題になって徐々に火がつき、ついにはビルボードチャートの1位に昇り詰めました。
まさにGuns ‘n’ Rosesを代表する1曲であり、バンド名を聴いた人の頭の中にはだいたいこの曲が流れます。
ディレイをかけたギターのあまりに印象的なイントロ、一度聞いたら絶対に忘れないギターリフ、Axl Roseの爬虫類的とも言える強烈な歌声、ブルースのフィーリングをたっぷり含んだギターソロ、全てがセンセーショナルでした。
中でも特徴的なのはリズム面のコントラスト。
弦楽器は休符を大切にした16分の細かいリフを刻んでいるのに、ドラムはストレートでダイナミックな8フィールのプレイです。
適当に演奏したら絶対に噛み合うはずがないのですが、そこはバンドの一体感でカバー。
奇跡的なアンサンブルの核融合を起こしています。
これを、無理やり合わせようとドラムまで細かいプレイをしたらとんでもなくダサいありきたりな楽曲になってしまったと思います。
大都会の危険なコンクリートジャングルをこれほど上手く表現できているリズムにはなかなか出会えません。
サウンドも、所謂グラムメタルと呼ばれるバンドとは一線を画しています。
Axl Roseの歌は、確実にスコットランドのNazarethでシンガーを務めたDan McCaffertyから強い影響をつけていますし、Slashのギターはヘヴィメタルとは明らかに違う60年代のブリティッシュロックのプレイを模倣しています。
ルックスは派手でも、出している音は堅実そのものです。
Duff McKaganとSteven Adlerはテクニカルなプレイは一切できませんし、Izzy Stradlinは音では完全にSlashの影に隠れてしまいます。
ただ、華が凄い!
そこで演奏しているだけでかっこよくてワクワクさせてくれるのは完璧な才能です。
ヘヴィメタルから脱却し、グラムロックの新しい風を生み出した歴史的傑作です!
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