人間椅子 / りんごの泪 (1990)
1987年に青森県弘前市で結成されたロックバンド。
1990年に発表されたデビューアルバム[人間失格]の4曲目に収録されている楽曲です。
メンバーの奇抜な衣装と、ハイレベルなアンサンブルとのギャップがカルトな人気を呼びました。
Black SabbathのHole in The Skyから影響を受けたリフに津軽訛りの歌詞を乗せる、とても斬新なアイデアです。
これだけで、一気に世界観に引き込まれます。
引きずるようなヘヴィシャッフルに軽快で文学的な日本語歌詞のミスマッチがここまで心地よいなんて誰が想像したでしょうか。
青森から汽車に乗せられ、東京へ売られていく林檎の視点で哀しみを歌った非常にわかりやすいテーマは親しみやすさ満点です。
サビではなんと、肥満児をからかう童歌である[百官デブの歌]をそのまんま流用しています。
このセンスには脱帽!
楽曲の雰囲気も完璧にBlack Sabbathリスペクトです。
ギターソロなんか、完全にTony Iomiになりきってます。
このフィーリングは本気の愛がないとできませんよ。
日本人がこういったシャッフルのリズムを演奏すると、お祭りのビートに近いものになるのはDNAがそうさせているのでしょう。
彼らの故郷のお祭りである弘前ねぷたまつりで鍛えられたビートなのでしょうか。
非常に体にすんなりと入り込んでくれます。
後に世界が認めた日本を代表するハードロックバンドに成長した彼らの記念すべき第一歩です。
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