【曲紹介】Saxon / Top Of The World

サクソン / トップ・オブ・ザ・ワールド (2015)

1977年にイングランドで結成されたヘヴィメタルバンド。
2015年に発表された21枚目のアルバム[Battering Ram]の8曲目に収録されています。

[Judas Priest]や[Iron Maiden]と共にブリティッシュメタルシーンを最前線で引っ張ってきた大ベテランバンドです。
音楽性の変化やセールス面での浮き沈みはあったものの、一度も解散せずコンスタントに作品を発表し続けています。
前作[Sacrifice]では売れっ子プロデューサーであり、[Sabbat]のギタリストとしても知られるAndy Sneapとタッグを組んで非常に純度の高いヘヴィメタルを作り上げました。
その路線を継承するかの如く同じ路線を貫いた作品から、地味ながらもブリティッシュメタルの伝統を貫いたナンバーがこちらです。

スピード感のあるギターリフとブリティッシュメタルらしい美しいツインリードのハーモニーを聴けば、デビュー当時から続くSaxonらしさが少しも損なわれていないと安堵するファンも多いでしょう。
Aメロでの哀しい響きのアルペジオには、長い活動で酸いも甘いも経験してきた積み重ねを感じます。

良質なヘヴィメタルにとって必要なところは全て押さえていながら、飛び抜けた個性が無い楽曲の中で永きに渡ってバンドを支えているのが、不動のフロントマンであるBiff Byfordの堂々とした歌唱です。
一聴しただけでその人だとわかる哀愁を纏った野太い声があるからこそ、バンドのマンネリ化が防げているのだと改めて感じました。

盛り上がりそうで盛り上がり切らない何とも痒いところに手の届かない感覚が次第に癖になるのは、ファンの望んでいるポイントは絶対に外さずに守ってくれる絶大な信頼感があるからです。
このあたりは、ジャンルは違えど[AC/DC]にも通じるものがあります。
伝統的なメロディックなヘヴィメタルを現代の音質で無難に聴きたいリスナーには、是非ともお薦めしたいナンバーです!

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