【曲紹介】Death / Symbolic

デス / シンボリック (1995)

1983年にフロリダ州で結成されたデスメタルバンド。
1995年に発表された6枚目のアルバム[Symbolic]の1曲目に収録されています。

[Possessed]と並んでデスメタルのパイオニアとして知られているバンドです。
バンドを名乗っていますが、メンバーが非常に流動的であり実質はChuck Schuldiner(Vo/Gt)によるプロジェクトとしての色が濃く出ています。
前作の[Individual Thought Patterns]はテクニカルデスメタルの金字塔として多くの愛好家から愛される名盤となりましたが、ご多分に漏れずメンバーチェンジが勃発。
Chuck Schuldiner(Vo/Gt)とGene Hoglan(Dr)以外のメンバーが総入れ替えとなり、Jazz/Fusionでのセッションミュージシャンのキャリアを積んでいたBobby Koelble(Gt)とほぼ無名だった実力派のKelly Conlon(Ba)が新たに加入します。
大手のRoadrunner Recordsと契約して発表された本作は前作までのサウンドのままメロディックな面が強調されており、最高傑作と挙げるファンも多くいる名盤となりました。
その中から、アルバムのオープニングを飾る重厚なヘヴィナンバーがこちらです。

全てのパートが卓越したテクニックを持って高度なアンサンブルを繰り広げているのですが、その中でも特に目立つのがドラムパート。
あんた、シンバル叩きすぎだろうってツッコミを入れたくなるぐらいチンチキチンチキやりまくってます。

それもそのはず!
本作でドラムを叩いているのは伝説のスラッシュメタルバンド[Dark Angel]の中心人物であり、後に数々のエキストリームメタルバンドを渡り歩くことになる超巨漢ドラマーのGene Hoglanさんです。

この人のドラムは、メタルだけじゃなくてジャズやフュージョンの要素も惜しげなく打ち込んでくるハイセンスなプレイが特色です。
あと、音がめちゃくちゃ綺麗!
おそらく200キロぐらいありそうな巨漢だったのですが、プレイを見たら全く力を入れずに手足の重さだけで軽く叩いています。
これにより、音量は大きくとも抜けの良い耳に優しいサウンドになりました。

手数足数が多いにも関わらず、リズムも案指定しています。
ツーバスを踏んだときの音の粒立ちや音量のバランスも見事です。

特に、ツーバスを高速連打しながらスネアとシンバルを往復して叩くフィルインは必聴!
こんなプレイを当時やっているドラマーはこの人ぐらいです。

テクニカルデスメタルを通る上では避けて通れない名曲です。

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