【曲紹介】Hammerfall / Bloodbound

ハンマーフォール / ブラッドバウンド (2005)

1993年にスウェーデンで結成されたパワーメタルバンド。
2005年に発表された5枚目のアルバム[Chapter V: Unbent, Unbowed, Unbroken]の2曲目に収録されています。

1997年にメロディックパワーメタルの救世主として鮮烈なデビューを果たし、世界中のファンを歓喜させたベテランバンドです。
[Running Wild]や[Helloween]等から影響を受けた解りやすいメロディをドラマチックに奏でるスタイルは、母国スウェーデンを中心に世界的な人気を集めます。
その盛り上がりは、作品を発表するたびに増すばかり。
音楽性の変化も見られ、[Manowar]や[Accept]からの影響が顕著な骨太なサウンドへと徐々にシフトチェンジをしていきます。
精力的なワールドツアーで結束を固め、メンバーの怪我によるアクシデントを乗り越えて心身共にリフレッシュした状態で発表した本作は、バンドの人気を決定付ける傑作となりました。
その中から、人気の高いミドルテンポのメロディアスなナンバーがこちらです。

紛うことなき純度100パーセントのヘヴィメタルです。
イントロではギターがキャッチーながらも軍歌さながらの勇ましいメロディを奏で、サビでは重量感のあるコーラスワークが楽しめます。
真新しさは皆無ですが、80年代のヘヴィメタルに慣れ親しんだリスナーには大歓迎されるであろう王道のサウンドです。
何度聞いても飽きが来ないようシンプルかつ丁寧に作り込まれています。

こういったパワーメタルを奏でるバンドには無骨で取っ付きにくいイメージを持たれることも多くありますが、そこを緩和させているのがJoacim Cans(Vo)の声です。
活動初期は線が細く頼りない雰囲気もありましたが、精力的な活動で目覚ましい成長を遂げました。
クリアで伸びのあるハイトーンは、火傷しそうなほど暑苦しい楽曲に清涼感を与えてくれます。
また、マイルドな声のおかげでメロディラインが引き立てられます。

シンプルな展開とサビでファンと一体になれるアレンジのおかげで、新しいファンを獲得するには恰好のキラーチューンです。
力強さと、間口の広い包容力でライブでも定番曲となりました。
真っ直ぐでピュアなヘヴィメタルの美学に溢れた名曲です。

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