【曲紹介】Foreigner / Waiting For A Girl Like You

フォリナー / ガール・ライク・ユー (1981)

1976年にニューヨークで結成されたロックバンド。
1981年に発表された4枚目のアルバム[4]の4曲目に収録されています。

イギリス人とアメリカ人による混合編成の、バンド名が表す通り”外国人”同士で結成されたバンドです。
大手Atlantic Recordsと契約して発表した3枚のアルバムは、累計で1000万枚を超える売り上げを記録。
ヒットチャートの上位を占める人気バンドへの階段を急ピッチで駆け上がりました。
元々は6人組でしたが、バンド内での力関係に不満を持ったIan McDonald(Gt/Key)とAl Greenwood(Key)が脱退。
メンバーは補充せず、Lou Gramm(Vo)とMick Jones(Gt)の2人を中心としてニューアルバムの制作に入りました。
時代を反映してハードロック色を強めた本作は、なんとBillboardチャートで10週連続1位を記録してアメリカだけで700万枚を売り上げるモンスターアルバムとなりました。
その中から、都会的なシンセの音色を全面に出したソフトロックナンバーがこちらです。

そして、この曲はバンドのターニングポイントとなっています。
ハードなギターは一切出てこず、優しいシンセの音色が主体のソフトロックです。
Lou Grammの落ち着いた歌が、とても素晴らしいんです。
ロックナンバーでは、ソウルフルな歌声を聞かせてくれていましたが、この曲では囁くような優しい声です。
楽曲の持っている哀愁のメロディを倍増させています。

ヒットをした要因としては、BGMとして流せるシンプルな曲構成も関係しています。
アメリカは車社会で、高速道路を延々と運転する機会が多くあります。
BGMとして聞き流せるシンプルな楽曲が必然的に人気が高くなります。
リスナーの需要と合致した結果、これだけのヒットを記録できたのでしょう。

ただ、皮肉にもこのヒットが音楽性の衝突の原因となってしまいます。
ロックの路線か、バラードのヒットを狙うかの論争はメンバー同士の亀裂を生みました。
ですがそれを踏まえても、80年代のヒットソングを代表する1曲である事実は変わりません。

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