【曲紹介】Fair Warning / Out On The Run

フェア・ウォーニング / アウト・オン・ザ・ラン (1992)

1989年にドイツで結成されたハードロックバンド。
1992年に発表された1枚目のアルバム[Fair Warning]の7曲目に収録されています。

[Zeno]に在籍していたメンバーによって結成されたメロディアスハードロックの代表格です。
デビューアルバム発表後、メンバーを新たにセカンドアルバムの制作に入った矢先、リーダーのZeno Rothが音楽活動を引退しまいます。
残されたTommy Heart(Vo)とUle Ritgen(Ba)は、サポートメンバーの.C. Behrens(Dr)を正式メンバーとして迎え入れてバンドの立て直しを図りました。
新メンバーを募集した結果、Helge EngelkeとAndy Malecekの2人のギタリストが加わり、バンド名をFair Warningと改名。
Warner Musicと契約を交わしてリリースされたデビューアルバムは、[Zeno]の意志を継ぐサウンドが海を越えた日本で大きな支持を得ます。
その中から、バンドの代表曲として非常に人気の高い哀愁漂うナンバーがこちらです。

緊張感溢れるギターとシンセによるイントロから、早くもワクワクさせてくれます。
80年代の雰囲気をほのかに残したようなフレーズを聴くと、この手の音楽が好きな人間ならば否応なしに反応してしまうでしょう

このバンドの売りの一つでもあるTommy Heartのよく伸びるハイトーンは、デビュー当時から冴え渡っています。
決して一本調子ではなく、エモーショナルで表現力にも富んでおり楽曲に大きなパワーを与えてくれています。
声質が哀愁漂うサビのメロディと非常に相性が良く、力強くも押し付けがましさはあまり感じられません。

元々キーが高い曲なのですが、最後のサビでは転調をして更に高くなります。
これほどのハイトーンを出せるのかと心配になりますが、それをものともせずに余裕で歌い上げる声域の広さには脱帽です。
さすがは、Michael Flexigの後任として[Zeno]へ抜擢されただけのことはあります。

この曲はメロディアスハードロックを日本に浸透させるきっかけを与えました。
強いて個人的な不満を上げるとすれば、これだけインパクトのある曲をアルバムのトップに持ってこなかった部分でしょうか。
そこだけが理解に苦しむところです。

メロハーに(メロディアスハードロックの略称)興味を持ったならば、まずはここから!
そう言い切っても誰にも文句を言われない名曲です。

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