スレイヤー / ヘル・アウェイツ (1985)
1981年にアメリカのカリフォルニアで結成されたスラッシュメタルバンド。
1985年に発表された2枚目のアルバム[Hell Awaits]の1曲目に収録されています。
スラッシュメタル4天王として君臨し、特に熱狂的なファンを多数持つバンドです。
精力的なツアーが身を結び、デビューアルバムが4万枚以上のセールスを記録したためにインディーズながらも非常に恵まれた環境でのレコーディングが実現しました。
この作品から、VenomやMercyful Fateからの影響を受けた邪悪で複雑な展開の楽曲が増えてきます。
とにかく、スピードが凄まじい!
1985年当時、ここまで速くて邪悪な音楽は存在しませんでした。
テープを逆再生で表現した地獄の底から聞こえる呻き声が1分5秒間鳴り響き、ドラムの強烈な一撃から曲がスタートします。
まるで地獄からサタンがこの世に現れるかのような壮大でヘヴィなイントロがひたすら続きます。
徐々に徐々にテンションが上がっていき、リフが変わってテンポアップしたらそこが合図。
ブレイクの後、当時としては信じられないスピードで刻まれるリフが始まります。
果たして、このスピードで演奏できるのだろうか?
そんな不安に駆られたところでドラムがスタート!
リアルタイムで聞いた人はひっくり返ったと思います。
こんな速い曲がこの世に存在するなんて、思いもよらなかったでしょうから。
爆走!
爆走!
とにかく爆走!
速すぎて歌詞の言葉が詰め込みきれないほどです。
おそらく、自分たちでもコントロールできないぐらいのスピードだったのでしょう。
曲のラストまで、一度も休まずに走りきります。
イントロからラストまで、非常に丁寧に丁寧に作り込まれています。
ライブでこれを演奏されたら、発狂ものですね!
デスメタルシーンとブラックメタルシーンには、この曲に影響を受けたバンドがゴロゴロといます。
NWOBHMに影響を受けていた要素を一切取り払い、Slayerとしてのアイデンティティを確立した出発点としての歴史的名曲!
スラッシュメタルファンの必須科目です!!
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