【曲紹介】Sodom / Agent Orange

ソドム / エージェント・オレンジ (1989)

1981年にドイツで結成されたスラッシュメタルバンド。
1989年に発表された3枚目のアルバム[Agent Orange]の1曲目に収録されています。

ジャーマンスラッシュメタルの代表格であり、[Destruction]や[Kreator]と共にシーンの創世記から活動を続けているバンドです。
サタニックな雰囲気満載の初期衝動にまみれた初期作品からうってかわり、前作の[Persecution Mania]は[Slayer]直系の本格的なスラッシュメタルへと変貌を遂げました。
[Whiplash]のヨーロッパツアーに[Destruction]、[Coroner]と共に帯同して多くのファンを獲得したバンドは初の北米ツアーも経験。
多くのステージで実力をつけた状態で制作された本作は、なんとドイツのチャートで36位にランクインするというスラッシュメタルとしては異例の大ヒットとなりました。
バンドを代表する名盤と呼ばれる作品から、特に人気の高いタイトルトラックがこちらです。

ストレートに疾走するスラッシュサウンドは従来通りですが、要所要所にリズムチェンジを有効に取り入れています。
1分ほどのイントロで何の変哲もない普通のメタルなのかと思わせておいて、一気に加速して爆走を始める展開は何度聞いてもワクワクします。
かといってスピード一辺倒ではなく、MetallicaSlayerも通った中盤でのスローパートをうまく使ってリスナーに飽きがこないアレンジも見事!
6分を超える長尺で、スラッシュメタルとして考えると長い曲ですが、スピードだけに頼らない巧みな曲構成でバンドの代表曲まで上り詰めました。

正直、6分丸々早いだけだと飽きます。
かといって、展開があんまり目まぐるしく変化してもリスナーは置いてきぼりになってしまいます。
この曲の魅力は、適切なタイミングでギアチェンジを行って体感速度を見事にコントロールしているところです。
勢いだけでなく、頭を使って構成を練りに練った結果です。

ジャーマンスラッシュを知りたければまずここから入るべき名曲です!

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