ヴァージン・スティール / ラヴ・イズ・ペイン (1993)
1981年にニューヨークで結成されたヘヴィメタルバンド。
1993年に発表された5枚目のアルバム[Life Among the Ruins]の2曲目に収録されています。
アメリカのバンドとしては珍しく、古代ギリシャ、ローマの神話をテーマにした壮大でドラマチックなヘヴィメタルを得意とするバンドでした。
そう
「でした」
こう断っておかないと、このバンドの本質がわからなくなるからです。
なぜなら、この曲で聞こえてくるのは晴れ渡った夏の海辺をイメージさせる爽やかなサウンドだからです。
どこまでも続く海岸線
夏も盛りを終えてほのかに涼しげな風が吹き付ける
そして一つの恋が終わりを告げる
そんな季節がイメージできます。
これまで怪鳥のような金切り声のシャウトをしながら
[我、倒れようとも、この瞬間にも新たな命が誕生を続けているのだ]
とか壮大なことを歌っていたDavid DeFeisが
[愛は残酷であり、愛は盲目であり、そして愛は痛いんだよ]
とか切ない失恋ソングを歌っています。
気が狂ったか?
それともレコード会社に脅されたか?
いろんな憶測が飛び交いますが、Virgin Steeleがこの楽曲をリリースしたのは紛れもない事実です。
しかも、なかなか素晴らしい内容。
メロディックなロックとしては、とても良くできています。
演奏も、歌も全く問題なし(歌は少しクドい部分がありますが)
たまには、こういう曲があってもいいと思います!
エピックメタルバンドの気の迷いから生まれた名曲です。
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