ヴェンジェンス / ラスト・オブ・ザ・フォーリン・ヒーローズ (1992)
1982年にオランダで結成されたハードロックバンド。
1992年に発表された企画アルバム[The Last Teardrop ’84-’92]の3曲目に収録されています。
オランダのヘヴィメタルシーンでは初期から活動をしているベテランバンドです。
1989年に[Alabia]を発表後、バンドの中心人物で象徴でもあるLeon Goewie(Vo)が脱退するアクシデントに見舞われます。
急遽後任を探しを始めたバンドは、[Hammerhead]で活動をしていたイングランド出身のIan Parry(Vo)を後任として招き入れました。
早速新作のレコーディングを開始しますが、レコーディングが完了した時点でバンドの解散が決定。
彼らのキャリアを総括する作品として、新曲6曲を含むベストアルバムとして本作が発表されました。
その中から、哀愁漂うメロディアスなミドルナンバーがこちらです。
静かなアコースティックギターのイントロから、とびきりヘヴィなギターリフが炸裂!
内に秘めたる炎がメラメラ燃え上がるようなミドルテンポのナンバーです。
ヴォーカルのIan Parryは、素晴らしい歌声の持ち主です。
前任のLeon Goewieは、どちらかと言えばコミカルで少し癖のある声質でした。
それに対してIan Parryは声域が広く非常にパワフルな美声を響かせるタイプのシンガーです。
そのIan Parryの声質に見事にマッチした曲をよくぞ作ってくれたと思います。
イントロからサビにかけての盛り上がりは、お見事!
アニソンチックなメタルソングの中では最上級に位置します。
その後、Ian Parryのソロ活動が日本で成功したことに伴い、過去に在籍していたバンドとして、この曲を含む彼がVengeanceで録音した楽曲を集めたアルバム[Last of the Fallen Heroes]が日本限定でリリースされました。
そして、本国オランダでも幻のアルバムとして話題になります。
1997年にバンドが再結成をしたため、数曲のリミックスとボーナストラックを入れて2000年に[Wings of an Arrow]のタイトルで遂にオランダでもリリースされたのでした。
まさに、Ian Parryがワールドワイドで成功する足がかり的な名曲です!
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