オーヴァーキル / ブリング・ミー・ザ・ナイト (2010)
1982年に結成されたアメリカのスラッシュメタルバンド。
2010年に発表された15枚目のアルバム[Ironbound]の3曲目に収録されています。
デビュー以来一度も解散せずにアメリカのスラッシュメタルシーンに君臨する大ベテランバンドです。
たまにパワーメタルをやったり、オルタナティヴメタルをやったり浮気もしますが、芯にあるのはスラッシュメタル!
スラッシュメタルは大きく分けて2つのタイプに分類できます。
一つ目は、[Slayer]に代表される[Venom]から影響を受けた邪悪なリフを主体にするタイプ。
もう一つは、[Motorhead]から影響を受けたロックンロールやハードコアパンクのスタイルを周到したタイプ。
Overkillは完全に後者。
なにせ、[Motorheadの名曲]をバンド名にしている程です。
永遠のチンピラサウンド、またはヤンチャサウンドと呼べる程に凄まじい勢いを感じています。
[Armored Saint]のMarch Of The Saintを1.5倍速にしたかのようなリフで爆走しまくります。
スラッシュメタルにしてはほんのちょっぴりテンポが遅めですが、ヤケクソじみたスピード感はそこらへんのバンドが束になってもかなわないレベル。
この秘訣は、バンドの創始者であるD.D.Verniの弾くバッキバキのベースにあります。
アタックの極端に強くした前のめりなリズムで低音を刻みまくります。
この低音に体が引っ張られて動かされるんです。
そこにドラムも一丸となってアタックの強い音質でツーバスを踏み鳴らしてくれるのでこのスピード感が生まれます。
そして、バンドの顔であり同じく創始者のBobby “Blitz” Ellsworthはこの曲でも絶好調!
機嫌の悪いおばちゃんみたいな声でわめきまくってます。
まるで[AC/DC]のBon Scottにメタルを歌わせているかのうような声です。
バチバチと火花が散るようなパフォーマンスには圧倒されっぱなしです。
改めてOverkillの魅力を再認識させてくれます。
そう再認識させてくれる名曲中の名曲です!
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