【曲紹介】Hammerfall / (We Make) Sweden Rock

ハンマーフォール / (ウィー・メイク) スウェーデン・ロック (2019)

1993年にスウェーデンで結成されたパワーメタルバンド。
2019年に発表された11枚目のアルバム[Dominion]の5曲目に収録されています。

1997年にメロディックパワーメタルの救世主として鮮烈なデビューを飾って以来、ほとんど休むことなくコンスタントに作品を発表し続けています。
活動歴の長いバンドにありがちな音楽性の大きな変化も無く(一度やりかけましたが、無事に軌道修正してくれました)ファンがイメージするものを届けてくれる安心感があるのですが、本作も期待通りのメロディアスで勇猛な作品に仕上がりました。
その中から、シングルヒットにもなったバンドの新しい代表曲とも言えるミドルナンバーがこちらです。

[Manowar]にも通じる勇猛なミドルテンポのリズムに、ライブでは大合唱が間違いなく起こるであろうキャッチーなメロディを乗せたこのバンドとしてはお決まりの曲調です。
ただ、これまで発表した名曲たちと差別化のできる最大の特徴は非常にユニークな歌詞にあります。

なんと、スウェーデンで活躍したヘヴィメタルバンド達の代表的な楽曲のタイトルを歌詞の中に散りばめています。

確認できた範囲では

[Heavy Load]の[Roar Of The North]と[Son of the Northern Light]
[Candlemass]の[Solitude]と[The Dying Illusion]
[Europe]の[Sigh of Times]
[Yngwie Malmsteen]の[Far Beyond the Sun]と[Judas]
[Silver Mountain]の[Universe]と[Breakin’ the Chains]
[Treat]の[One Way To Glory]と[We Are One]
[Axewitch]の[Let The Strings Cry Out]

追うことのできなかった範囲では、まだまだありそうです。
北欧メタル好きならば誰でも知っている曲から、一部のマニアにしかしられていない曲まで網羅してくれています。
こういうメタルへの愛が迸っているネタを仕込んでくれるのは本当に嬉しいですね。

肝心の楽曲がつまらないとただのネタソングになってしますのですが、そこは心配無用です。
Hammerfallの伝統である[Accept]の意思を受け継いだ重厚なコーラスパートや、まるで演歌かと思うような哀愁溢れるギターソロなど聞きどころ満載です。
最後のサビでの転調等の手垢にまみれたお決まり展開も、こういう楽曲であれば誰もが好意的に受け取るのではないでしょうか。
ヘヴィメタルを愛するファンたちがどのようにしたら心地よくなれるかを知り尽くしているバンドでなければ出来ない芸当です。

スウェーデンから世界中に向けて愛を叫ぶ、ワールドワイドな名曲です。
今後、北欧メタルの代表的な楽曲として語り継がれるでしょう。

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