【曲紹介】Vince Neil / Look In Her Eyes

ヴィンス・ニール / ルック・イン・ハー・アイズ (1993)

1993年からソロ活動を開始したロサンゼルス出身のロックシンガー。
同年に発表された1枚目のソロアルバム[Exposed]の1曲目に収録されています。

[Mötley Crüe]での活動が有名なロックスターです。
1981年のデビュー以来フロントマンを務めていた
[Mötley Crüe]を活動の方向性を巡っての対立によって解雇され、ソロ活動を開始します。
[Night Ranger]のJack Bladesと[Wildlife]や[Ozzy Osbourne]での活動で知られるPhil Soussanの助けを借りながら曲を書き溜め、アルバム制作に向けて動き出しました。
当初は[Adrian Vandenberg](Gt)が参加する予定でしたが、[Whitesnake]と[Manic Eden]の活動で多忙を極めている彼は参加を辞退。
代わりにマネージャーからの推薦で[Billy Idol]との活動で知られているSteve Stevens(Gt)が加入します。
彼は作曲面でも貢献をし、[Mötley Crüe]とは一味違う力作を作り上げました。
その中から、アルバムのトップを飾る切れ味の鋭いメタルナンバーがこちらです。

非常にスピード感のあるリフと、軽快なリズムのいかにもライブ映えするインパクト絶大な名曲!
まさに、Vince Neilの声にこれ以上なくマッチしたキャッチーなグラムメタルのスタンダードです。

ただ、Mötley Crüeそのままかと言ったらそこも違う路線です。

あくまでも歌のバックである立ち位置は確保しながらも、派手でアクロバティックなフレーズを切り込みます。
ギターソロになると、完全に「俺が主役だ!」とばかりにやりたい放題です。
堅実且つツボをついたプレイが得意なMick Marsとは対照的です。

それとは対照的にベースとドラムは堅実なアンサンブルに徹しています。
[Mötley Crüe]はダイナミックなリズムで大きなノリと微妙な揺れが特徴的だったので、非常に御行儀の良い雰囲気が出ています。
ここがシンガーのソロアルバムとバンドとの違いですね。

この曲を聞くと、[Mötley Crüe]の中心人物はNikki Sixxであること。
同時に、Vince Neilの声は唯一無二である事実も再認識できました。
彼は、何を歌っても自分の色に染められる才能を持っています。
どう聴いても[Mötley Crüe]の曲には聴こえないけど、Vince Neilの歌です。
どんなジャンルでも通用する素晴らしいシンガーです。

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