アヴリル・ラヴィーン / ザ・ベスト・ダム・シング (2007)
2002年から活動しているカナダ出身のシンガーソングライター。
2007年に発表された3枚目のアルバム[The Best Damn Thing]の4曲目に収録されています。
17歳のデビュー以降、世界中でヒットを連発したカナダを代表する人気シンガーです。
デビューアルバムの[Let Go]全世界で2000万枚を売り上げ、前作の[Under My Skin]は世界13カ国のアルバムチャートで同時に1位を記録するなど10代にして大きな成功を収めます。
私生活では[Sum 41]のDeryck Whibleyと結婚し、彼を共同プロデューサーに添えたニューアルバムのレコーディングに入りました。
陰のあるエモーショナルな雰囲気のあった全2作とはうって変わり、弾けるようなポップセンスに溢れるパンキッシュな作風でファンたちの間で大きな話題となります。
この作風がアメリカとイギリスで大いに受け、初登場1位となるばかりか彼女の代表作として親しまれる作品となりました。
その中から、Butch Walkerと共作したポップナンバーがこちらです。
過去の彼女の作品を好んで聴いていたファンならば、冒頭のコール&レスポンスで驚くでしょう。
これまではポップながらもシリアスでどこか達観した雰囲気のあるダークな曲調で多くのファンを獲得してきました。
それが一転、どこまでも明るいパーティーロックの路線になったのですから驚くなと言う方が無理な相談。
ですが、この作風から彼女を知ったリスナーならばすんなり受け入れられるでしょう。
世界各国で数多くのコンサートを行い、Music Videoもヘヴィローテーションで流れました。
初めて聞くリスナーを取り込む視覚的インパクトとキャッチーなメロディはしっかりと作り込まれています。
演奏面も非常に良くできたポップパンクで、サビでは作曲者のButch Walker(Gt/Ba)だけでなく夫のDeryck Whibley(Gt)も参加してバッキングのアルペジオをメロディアスに彩っています。
ドラムにも彼女をデビュー当時から支えている当時のアメリカで指折りの実力者で知られるJosh Freeseが参加。
どんなプレイも器用にこなす彼の歌心あるビートが、曲の持つハッピーな部分を増幅させてくれます。
私生活が充実し、幸せの絶頂だった当時の状況が見事に曲にも表れています。
残念ながらそれも長くは続きませんでしたが、彼女のキャリアを彩るひとつのピースのような名曲です。
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