【曲紹介】Queensryche / Revolution Calling

クイーンズライク / レヴォリューション・コーリング (1988)

1980年にアメリカのシアトルで結成されたヘヴィメタルバンド。
1988年に発表された3枚目のアルバム[Operation Mindcrime]の3曲目に収録されています。

プログレッシブメタルと呼ばれるジャンルの基礎を作り上げたことで知られるレジェンド的バンドです。
前身バンドのThe Mobはブリティッシュメタルからの影響が色濃く出たサウンドでしたが、1984年にEMIよりメジャーデビューしてからはプログレッシブロックの要素を多分に含むようになりました。
特に1986年に発表した前作の[Rage for Order]ではヘヴィメタルの要素を殆ど排除したサウンドで、ヨーロッパでの商業的な成功を収めます。
[AC/DC]、[Bon Jovi]、[Ozzy Osbourne]等のオープニングアクトでスタジアムツアーを経験したバンドは、コンセプトアルバムの制作に着手します。
アルバム1枚をひとつのストーリーで繋げた本作は、ヘヴィメタルとプログレッシブロックの要素がバランス良く混ぜ合わさってバンドの個性が見事に開花。
Billboardチャートで50位まで上昇し、100万枚を売り上げるバンドの代表作となりました。
その中から、オープニングが開けて本編のスタートを予感させるナンバーがこちらです。

この曲は、アルバムの中でも曲順が絶妙な位置にあるんです。

最初の曲は登場人物たちの寸劇、その次の曲は序曲的な盛り上げるためのインスト。
散々盛り上げておいて、一旦落とす。
何かが起こりそうなクールなギターリフ。
バッキングのサイドギターが入って、ドラムが入ってベースが入って

来るぞ、来るぞ、来るぞ、と焦らして

そして、ここしかないタイミングでどか〜〜〜〜ん!

張り詰めた糸が切れた反動で勢いよく飛び出してくるのはドラマチックなツインリードのハーモニーです。
ここまでやってくれたらゴメンナサイするしかありません。

ただ、楽曲のアレンジは非常にシンプルです。
80年代初頭のポップになったプログレッシブロックにメタルの要素をほんの少し振りまいた程度。
テクニカルな変拍子もギターソロの際に少し出てくる程度です。
俗に言う音数を詰め込んだアンサンブルの応酬はありません。

歌を本当に大切にしたクールで知能指数が非常に高い洗練されたヘヴィメタルの最高峰がここにあります。
Dream Theaterもこのバンドの存在がなければここまで注目されなかったでしょう。
後に雨後の筍の様に飛び出してたプログレッシヴメタルバンドの商業的成功の一端を担った金字塔です。

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