クイーンズライク / レヴォリューション・コーリング (1988)
1981年にアメリカのシアトルで結成されたヘヴィメタルバンド。
1988年に発表された3枚目のアルバム[Operation Mindcrime]の3曲目に収録されています。
これまでマニアックなジャンルだったプログレッシヴヘヴィメタルの知名度を一気に押し上げた金字塔的作品の実質オープニングを飾るナンバーです。
アルバム1枚を通して一つのストーリーを持った形式のコンセプトアルバムを、音楽ファン達に認知させた作品でもあります。
この曲の何が凄いかって、配置ですよ!配置!
アルバムの中での配置です!
最初の曲は登場人物たちの寸劇、その次の曲は序曲的な盛り上げるためのインスト。
散々盛り上げておいて、一旦落とす。
何かが起こりそうなクールなギターリフ。
バッキングのサイドギターが入って、ドラムが入ってベースが入って
来るぞ、来るぞ、来るぞ、と焦らして
そして、ここしかないタイミングでどか〜〜〜〜ん!
張り詰めた糸が切れた反動で勢いよく飛び出してくるのはドラマチックなツインリードのハーモニーです。
ここまでやってくれたらゴメンナサイするしかありません。
ただ、楽曲自体は物凄くシンプルです。
80年代初頭のポップになったプログレッシブロックにメタルの要素をほんの少し振りまいた程度。
テクニカルな変拍子もギターソロの際に少し出てくる程度です。
俗に言う音数を詰め込んだアンサンブルの応酬はありません。
歌を本当に大切にしたクールで知能指数が非常に高い洗練されたヘヴィメタルの最高峰がここにあります。
Dream Theaterもこのバンドの存在がなければここまで注目されなかったでしょう。
後に雨後の筍の様に飛び出してたプログレッシヴメタルバンドの商業的成功の一端を担った金字塔です。
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