【曲紹介】Kamelot / Forever

キャメロット / フォーエバー (2001)

1987年にアメリカのフロリダ州で結成されたパワーメタルバンド。
2001年に発表された5枚目のアルバム[Karma]の2曲目に収録されています。

アメリカのメロディックなパワーメタルバンドの代表格として人気のベテランバンドです。
デビュー当時は初期の[Queensrÿche]や同郷の先輩である[Crimson Glory]に影響を受けたヨーロピアン雰囲気が漂うなプログレッシブメタルをプレイしていました。
ですが、1998年にレーベルメイトであるノルウェーの[Conception]に在籍していたRoy Khan(Vo)が加入してから音楽性が変化。
よりメロディアスでストレートなパワーメタルへとシフトしていきます。
精力的なヨーロッパツアーが実を結んだことで徐々に人気を高めて行ったバンドは、遂に代表作と呼ばれる名盤を発表します。
その中から、特にファンの間で人気の高いナンバーがこちらです。

ノルウェーの偉大な作曲家[Edvard Grieg]の[Peer Gynt]よりSolveigs Sang(ソルヴェイの歌)]のフレーズを使ったイントロは衝撃的です。
[TNT]も[End Of The Line]のギターソロでフレーズを引用しており、日本でも[大貫妙子]が[みずうみ]のタイトルで歌詞をつけて歌っているので聴いたことのあるリスナーもいるでしょう。
感情豊かなギターに乗せて奏でられるこのメロディを聞けば感情が大きく揺さぶられます。

イントロが強烈なだけでなく、Roy Kahnの歌が入ってからも聴きどころが満載です。
して声を張り上げず、中音域で感情たっぷりに歌い上げる妖艶な歌唱は、一度聞けば彼だとわかる個性を放っています、
学生時代に声楽とオペラを本格的に学び、その道でも一流になれると賞賛されながらもポピュラーミュージックの道を選んだ彼の選択は間違いではなかったと改めて思います。

ギターソロに入る前にピアノとドラムを中心としたパートがあるのですが、この場面こそが彼の本領を発揮する絶好のチャンス。
喘ぐように歌詞を読み上げ、息を呑むほどの緊張感を演出します。
その後の爆発的な盛り上がりとの対比で、ドラマチックな楽曲をさらにもう一歩上のステージまで押し上げています。

元々演奏力の高いバンドとして知られていましたが、Roy Kahnがもたらした一級品の歌唱力とアレンジのセンスが見事な化学反応を起こしています。
この曲が話題となり、大御所バンドたちと肩を並べる存在へと成長を遂げました。
一片のの隙も無いメロディックパワーメタルの完成系とも言える名曲です。

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