【曲紹介】Dokken / In My Dreams

ドッケン / イン・マイ・ドリームス (1985)

1978年にロサンゼルスで結成されたヘヴィメタルバンド。
1985年に発表された3枚目のアルバム[Under Lock and Key]の3曲目に収録されています。

俗に言うグラムメタルの代表的なバンドとして知られ、80年代はヘヴィメタルバンドとして商業的に大成功を果たしトップクラスの知名度と実力を兼ね備えていました。
ロサンゼルスからドイツに渡ってレコーディングしたアルバムをフランスのレーベルからリリース後、アメリカの大手レコード会社のElektra Recordsと契約を結ぶことに成功します。
その後、逆輸入形式で全米デビューを果たしました。
メジャー契約後最初の作品であるTooth and Nailのヒットによって、レーベルからの手厚いバックアップの元で制作されます。
その結果、バンドにとっては大きな分岐点となるBillboard 200で32位に輝いた代表作から、ヒットシングルともなったナンバーがこちらです!

化粧を施し、派手な衣装に身を包んでいながらも、音楽性は粗暴な雰囲気を一切感じさせないメロディアスなミドルテンポのナンバーです。
ノルウェーにルーツを持つDon Dokkenが歌うメロディラインは、彼のマイルドな声質も相まってヨーロピアンな哀愁がほのかに漂っています。
クラシックギターから音楽の世界に入った彼の作る繊細な曲は、時には気品すら感じさせる仕上がりです。
各メンバーの役割分担がハッキリしてバンドの一体感が増したので、ベースとドラムは完全に屋台骨を支える伴奏に徹します。
これにより歌とギタープレイ、そして美しいコーラスを全面に出したアレンジが完成しました。

もう一人の主役であるGeorge Lynchのギタープレイが実に絶妙です。
卓越したテクニックを持っていながらも、普段はそんな素振りは一切見せず、歌を聴かせるためのバッキングに徹するプレイをしているかと思えば、ギターソロが回ってくると人格が変わったかのように大暴れを始めます。
ギターが泣き叫ぶかの如くハーモニクスや、音を強引に詰め込んだ速弾きなど、エンターテイメント性に飛んだ素晴らしいソロを披露してくれます。
バッキングもソロも、とてもクリアでハッキリしたサウンドを奏でているため、存在感は抜群です。

美しいメロディと激しいギターソロ。
そしてミドルテンポのシンプルなリズムを兼ね備えており、ヒット曲の教科書とも言えます。
ヘヴィメタルがポピュラーミュージックと融合を遂げ、ヒットチャートを賑わせていた頃のスタンダードとして挙げられる名曲です。

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