ルナシー / ブルー・トランスパランシー (限りなく透明に近いブルー) (1991)
1989年に神奈川県秦野市で結成されたロックバンド。
1991年に発表されたデビューアルバム[LUNA SEA]の6曲目に収録されています。
派手なメイクと耽美な世界観で、ヴィジュアル系と呼ばれるスタイルを浸透させた代表的なバンドです。
Lunacyと名乗る時代から、数々のライブハウスでのワンマン公演をSold Outさせてきました。
1990年の終わりにバンド名をLUNA SEAと改名し、公私共に親交のあった[X]のhideを通じてYOSHIKIの主催するExtasy Recordsよりオリジナルアルバムがリリースされます。
その中でもファンから根強い人気を誇り、ライブで演奏されると大歓声の起こる楽曲がこちらです。
村上龍のデビュー作で代表作ともなった小説[限りなく透明に近いブルー]をサブタイトルとしており、ドラッグに溺れて精神が崩壊していく内容は原作とリンクしています。
まるで何かに追い立てられるかのようなスピード感のあるビート。
そして、切れ味抜群なギターのカッティングは、サブタイトルの通り透明感と狂気を上手く表現しています。
その狂言廻しの役割を担うのが、 フロントマンであるRYUICHIです。
年齢と共に歌唱力と表現力を向上させ続けてきた彼も、初期衝動に溢れる若々しさがあります。
[BUCK-TICK]の櫻井敦司や[DEAD END]のMorrieから影響が感じられる感情の起伏の激しい歌い回しは、この時代だからこその貴重なテイクです。
この曲の核は、Jの弾くベースリフです。
昭和歌謡のようなシンプルなベースラインですが、4分音符でのシンプルなコード弾きをするギターに混ざるとより一層際立って聴こえます。
当時はまだ成人したばかりの若者でしたが、後に開花するヒットソングメーカーとしての片鱗はこの頃から現れています。
己の情熱を直向きにぶつけるピュアなサウンドです。
まだ業界の荒波に揉まれる前の、輝かしい時代の名曲です。
LUNA SEAの他の楽曲紹介はこちら!
残念ながらサブスクは再録ヴァージョンしかありません
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