エンシフェルム / ガーディアンズ・オブ・フェイト (2001)
1995年にフィンランドで結成されたフォークメタルバンド。
2001年に発表されたデビューアルバム[Ensiferum]の4曲目に収録されています。
フォークメタルの中でも、特にパワーメタルに近いメロディックな楽曲が人気のバンドです。
[Dark Tranquility]や[Amorphis]から影響を受け、メンバーチェンジを繰り返しながらもデモを音源を制作。
アルバムのリリースに向けて自身をレーベルへ売り込む活動を続けます。
1999年に製作した3枚目のデモ音源[Hero in a Dream]がきっかけでSpinefarm Recordsとの契約を獲得。
2000年から記念すべきデビューアルバムのレコーディングを開始します。
じっくりと時間をかけて丁寧に作られた本作は、低予算ながらも北欧民謡を題材としたメロディラインとスピーディーな楽曲が多くのファンを獲得し明日。
その中から、初期の代表曲と名高いスピードメタルナンバーがこちらです。
シンセのリフにギターとベースが重なり合い、まるで大爆発を起こしたように走り出すテンションの高さに驚かされます。
力強いシャウトと共にケルティックなメロディが乱舞する、この手のジャンルが好きなリスナーにはたまらない展開です。
終始ツインバスの激しい連打でバタバタと疾走するリズムも、実に人間味があって好感触。
メロディックデスメタルによくあるスクリーム系のボイスとノーマルボイスをバランス良く配置し、しっかりとメロディを歌っているところもフォークメタルらしい部分です。
特にサビは多くのゲストコーラスを招いており、ライブでは大合唱が巻き起こること間違いなし。
一度聞いたら忘れないキャッチーなメロディラインから感じられる、良い意味で洗練されていない田舎臭さがたまりません。
アレンジも凝っており、3分30秒程度の長さの中でドラマチックに展開します。
ブレイクで壮大なメロディラインを奏でた後の疾走パートなどは、緩急があって疾走感がより感じられます。
メロディが主体のギターリフも少ない種類ながらも考えて配置されており、パートごとに気分を高揚させてくれます。
この曲のハイライトといえば、ギターソロ後のシンガロングパート。
民謡風のメロディを大合唱し、ブレイクの部分で『Hi!!Hi!!Hi!!』と合いの手を入れるというまるで村の祭りに参加しているような錯覚を覚えます。
ここで感じる異様な一体感は、他のジャンルを聴いていてもなかなか感じられないものです。
北欧のフォークメタル特有の空気が一度ハマったリスナーを掴んで離しません。
[Children Bodom]のようなメロディックデスメタルが好きなリスナーも、フォークメタルやヴァイキングメタルの雰囲気に触れる良い入り口になっていると思います。
マニアックで入り込みにくい楽曲も多くあるジャンルの中で、飛び切りキャッチーでアッパー系の名曲です。
コメント
恥ずかしながらフォークメタルというジャンルを初めて知りました
こんなペーペーな自分にも聴きやすいメタルを教えて頂けて超感謝ですっ
コメントありがとうございます!
いろんなメタルを紹介していますので、どうぞ深いとこまでディグってください(笑